~シアトル編~
内田は、初めてのシアトル訪問でした。
【住宅環境】
郊外に位置するスノコルミーとイサクアエリアの視察では、「熟成する」という表現を「街」に対して使う、使えるという事を学びました。
自然を人に寄せるのではなく、人が自然の中に共存しており、地域全体が手入れされている美しく、ゆったりと時間が流れている地域でした。
【アメリカ不動産流通】
また、現地の不動産会社では、アメリカの不動産の流通について、日本とは異なる多くの特徴がある事を学びました。特に印象的だったのが、売出物件の登録の義務付けが固く守られており、物件情報が必ず登録されること、これにより、売買の履歴が詳細に残され、築年数が100年を超える家も多くその歴史(所有者や価格の移り替わり等)を確認する事が出来ます。※ちなみに、アメリカの金融機関では住宅ローンの条件に築年数は関係なく、現状の状態で物件の価値の鑑定を行い判断するとの事です。
【住宅に対する考え方の違い】
住宅に対する考え方も日本とは大きく異なりました。日本では「一生に一度の大きな買い物」として住宅をとらえる事が一般的ですが、アメリカでは「生活スタイルに合わせて移り替わるもの」として認識されています。そのため、3~5年程で住宅を買い替える事が一般的であり、人口増加と共に物価も上昇しているため、世界金融危機やコロナといった経済が停滞する場面を除けば「買った時よりも高く売れる」とのことです。このような買替の連鎖により、それぞれが住むべき場所に、居るべきタイミングで住むが実現されているのかなと思いました。
日本でも「作っては壊し」という従来の考え方から、リフォームして使うという感覚が浸透してきており、中古住宅の流通が増えてきています。人々が移り替わるサイクルが生まれる事で、リフォーム(メンテナンス)が行われ、住宅が長生きすることがエコにも繋がる為、中古住宅がもっと流通のしやすい仕組みづくりがこれからの時代に必要であると感じました。
【エージェント制度】
この他、不動産の売買を仲介する役割についても違いがありました。日本では「不動産会社」がその役割を果たしますが、アメリカでは不動産会社に所属する「エージェント」という考え方です。エージェントは、備品の使用料を支払い不動産会社に所属し、不動産会社が行うトレーニングを受けたり、年会費を支払い協会に登録するなどして、各方面からサポートを受けながら「個」をお客様に認識してもらい、依頼を受けるようになります。顧客は不動産会社ではなく「エージェント」自身についていくことになります。
エージェントは顧客にとって、長きにわたるパートナーとなるわけで、1回の取引で終わる関係ではないため、取引の安全性が担保されるという信頼関係がエージェントと顧客の間に築かれています。
【最後に】
アメリカでバリバリ、エージェントとして働く日本の方(今回お会いしたのは皆さん女性でした)、憧れます!かっこいいなぁ~と思う方々ばかりでした。
シアトルではちょろっと観光もでき、クラムチャウダーや生ガキなどのシーフード、高級ステーキ等、胃袋も大変満足でした。
旅行では、朝昼晩となんだかんだずっとお腹がいっぱいなイメージですが、今回は「お腹が空いた・・・」となるほどに、日中は脳みそフル回転させて頂きました。
円安の中、今回のアメリカツアーを企画してくださったゆかりさん・安里さんに感謝し、留守を守ってくれたスタッフにも感謝です。
そして、この研修の内容をより分厚く、より濃いものにしてくださったK様はじめエージェントの皆様に心よりお礼を申し上げます。